こんにちは、ちゅうさんです。
前回、子どもを産まなかった方の書籍を紹介しました。
この記事では、子どもが欲しいかもしれないと思って実際に産んだ犬山紙子さんの書籍を紹介します。
本の構成
本の構成は著者である犬山さんの状況とともに時系列で進んでいきます。
具体的には犬山さんが「子ども、欲しいかも」と思ったとき、妊娠、出産、産後です。
その時々で独身の人、子どもを持たないと決めた人、子どもを育てている人といった、さまざまな状況の人にインタビューをしています。
同性愛者の子育て
この書籍では同性愛者の子育てについてもOさんという方にインタビューしています。Oさんには3人の子どもがいます。
※Oさんの生き方はかなりアグレッシブなため、真似ることは難しいかもしれません。しかし、「こういう生き方もあるんだな」と参考になるところはあると思います。
感想
著者の出来事にあったインタビューのタイミングが良い
著者の出来事とともに時系列で進んでいくこの本。子どもを産むか悩んでいるときには子どものいない友人へのインタビューを、産後には子どもを育て終えた方へのインタビューをと、タイムリーなときに適切な人にインタビューをしているため、入り込みやすいです。
妊娠中の悩みなども書かれているため、現在妊娠している方にも是非読んでほしい作品だと感じました。共感できることが多いと思います。
「女」というカテゴリ
犬山さんが妊娠してから居心地の悪さを感じたことは、ことあるごとに妊娠したことに結び付けられ「妊婦」というカテゴリに押し込められることだったと語っています。「元々『女』というカテゴリに押し込められるのがすごく嫌」(p.91~)と語る犬山さんに、すごく共感しました。
私ももし母親になったら、この「女」というカテゴリにどうしても入れられることになります。それが嫌なのも子どもを望まない理由の一つになっています。
幸い、犬山さんの旦那さんは妊娠前と変わらずに接してくれたと書いてあり、「妊娠中に恨みを買う世の中の旦那さん方のうちには、妊婦をネタにして冗談を言ったりする人がいるのでは……」と思いました。友だちが妊娠していても、変わらず接するのも優しさだと感じました。
レズビアンのOさんの話
Oさんについては人生の話まで語られています。子どもの持ち方としては一人目、二人目は元旦那さんとの子で、三人目は海外の精子バンクから数百万円で精子を購入して出産しました。
Oさんのアグレッシブな生き方から、日本で同性愛者として生きていくにはこのくらい頑張らないといけないのではないかと思ってしまいました。まだ同性婚ができない日本で強く生きるためには、大きな覚悟が必要なのかもしれません。
まとめ
以上、書籍『私、子ども欲しいかもしれない。』の感想でした。